日々是劇評
関東圏内で観てきた舞台について率直に感想を書いています。自分用の観劇備忘録みたいなもんなんで遠慮なく辛口な批評もしています。
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流星揚羽 第7回公演 「緋旗青風嵐記(ひのはたせいらんき)」
【作・演出】
松尾美香
【キャスト】
小川カズ、加藤智彩、林充晃、松尾美香、藤田英明(らちゃかん)、東田裕美、知江崎ハルカ、
江本和広(ヨコスカトイポップ)、手塚和典(ロスリスバーガー)、足立雄大郎(W-tool)、別所美和、
高野ちん太郎(らちゃかん)、大槻祐介、佐藤こてつ、森田竜介、鬼丸(音影)
【日程】
5月16日(水) 19:30~
5月17日(木) 14:30~/19:30~
5月18日(金) 14:30~/19:30~
5月19日(土) 14:30~/19:30~
5月20日(日) 13:30~/17:30~
【場所】
シアターグリーン BOX in BOX
【チケット】
前売 3000円
当日 3300円
平日昼割 2500円(木・金の昼公演)
【公式HP】
流星揚羽公式HP
============================
時は幕末。
医者を目指す若者(主人公)と本売りの男が行商をしているとき、一人の異国人と出会う。
そのままドタバタ騒ぎに巻き込まれ役人に捕らえられてしまい、
その土地を治める女藩主と出会うことになる。
そこを襲撃してきた反乱者たち。
ひょんなことから反乱者たちと行動をともにすることになった主人公たちは
彼らの信念とその生き様に触れていく。
女でありながら藩主になった人間、それをなんとしても守りたい者、
かつての仲間のために自分の想いを貫きたい男、障害をかかえた男、
存在を認められなかった先代藩主の隠し子、自分の尊敬する異国の師を失った男など
様々な人間の想いが交錯する。
ざっくりとあらすじを書くとこんな感じかな。
幕末の動乱を描いた、笑いあり、涙あり、チャンバラありの時代物。
全体としてよくまとまっていたかと。
序盤で藤田英明演じる異国人がしっかりと場を温めていったため、
お客が早い段階で舞台に食いついていたように感じた。
「早くまたあの異国人出てこないかな」
こう思わせてくれる役者がいるかどうかで見易さが全然変わる。
ストーリーや人間関係も比較的シンプルに構成されていて好感が持てる。
最近このへんを必要以上に複雑に作りたがって失敗している劇団が多いので、
こういった王道でしっかりとものが作れるってことは本当に良いことだと思う。
まぁベタに作りすぎていて、ラストの展開はほぼ予想できてしまい、
盛り上がりがもう一歩だったって部分は残念ではあったが。
最後に旗が浮かぶシーンなんかではもっとゾクゾクさせてほしかった。
また元々この劇団はアクションをひとつのウリにしているのだが、
それが押し付けがましくないのも良い部分。
必要最低限の場面で、必要最低限の手数の殺陣のみ。
そのぶんひとつひとつのクオリティは高めだし、見ていて疲れない。
長々とだらついたアクションシーンが続くのが一番お客としてはしんどいので。
お客も呼べているし、固定ファンも多い雰囲気の劇団だった。
これからのさらなる発展に期待。
【作・演出】
松尾美香
【キャスト】
小川カズ、加藤智彩、林充晃、松尾美香、藤田英明(らちゃかん)、東田裕美、知江崎ハルカ、
江本和広(ヨコスカトイポップ)、手塚和典(ロスリスバーガー)、足立雄大郎(W-tool)、別所美和、
高野ちん太郎(らちゃかん)、大槻祐介、佐藤こてつ、森田竜介、鬼丸(音影)
【日程】
5月16日(水) 19:30~
5月17日(木) 14:30~/19:30~
5月18日(金) 14:30~/19:30~
5月19日(土) 14:30~/19:30~
5月20日(日) 13:30~/17:30~
【場所】
シアターグリーン BOX in BOX
【チケット】
前売 3000円
当日 3300円
平日昼割 2500円(木・金の昼公演)
【公式HP】
流星揚羽公式HP
============================
時は幕末。
医者を目指す若者(主人公)と本売りの男が行商をしているとき、一人の異国人と出会う。
そのままドタバタ騒ぎに巻き込まれ役人に捕らえられてしまい、
その土地を治める女藩主と出会うことになる。
そこを襲撃してきた反乱者たち。
ひょんなことから反乱者たちと行動をともにすることになった主人公たちは
彼らの信念とその生き様に触れていく。
女でありながら藩主になった人間、それをなんとしても守りたい者、
かつての仲間のために自分の想いを貫きたい男、障害をかかえた男、
存在を認められなかった先代藩主の隠し子、自分の尊敬する異国の師を失った男など
様々な人間の想いが交錯する。
ざっくりとあらすじを書くとこんな感じかな。
幕末の動乱を描いた、笑いあり、涙あり、チャンバラありの時代物。
全体としてよくまとまっていたかと。
序盤で藤田英明演じる異国人がしっかりと場を温めていったため、
お客が早い段階で舞台に食いついていたように感じた。
「早くまたあの異国人出てこないかな」
こう思わせてくれる役者がいるかどうかで見易さが全然変わる。
ストーリーや人間関係も比較的シンプルに構成されていて好感が持てる。
最近このへんを必要以上に複雑に作りたがって失敗している劇団が多いので、
こういった王道でしっかりとものが作れるってことは本当に良いことだと思う。
まぁベタに作りすぎていて、ラストの展開はほぼ予想できてしまい、
盛り上がりがもう一歩だったって部分は残念ではあったが。
最後に旗が浮かぶシーンなんかではもっとゾクゾクさせてほしかった。
また元々この劇団はアクションをひとつのウリにしているのだが、
それが押し付けがましくないのも良い部分。
必要最低限の場面で、必要最低限の手数の殺陣のみ。
そのぶんひとつひとつのクオリティは高めだし、見ていて疲れない。
長々とだらついたアクションシーンが続くのが一番お客としてはしんどいので。
お客も呼べているし、固定ファンも多い雰囲気の劇団だった。
これからのさらなる発展に期待。
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空想組曲 vol.8 「深海のカンパネルラ」
【作・演出】
ほさかよう
【キャスト】
多田直人(演劇集団キャラメルボックス)、篤海、古川悦史、川田希、二瓶拓也(花組芝居)、
石黒圭一郎(ゲキバカ)、小玉久仁子(ホチキス)、牛水里美(黒色綺譚カナリア派)、
渡邊とかげ(クロムモリブデン)、鶴町憲、内山正則、上田理絵、中田顕史郎
【日程】
2012年
4月15日(日)~4月22日(日)
【場所】
赤坂レッドシアター
【チケット】
前売 3500円
当日 3800円
平日昼割 3300円
【公式HP】
空想組曲 公式HP
============================
銀河鉄道に乗って銀河を旅するジョバンニ(主人公)とカンパネルラ。
星空の輝きに感動を覚えながら時を過ごす彼らだが、途中から様子がおかしくなる。
ジョバンニの思い通りに事が進みだすのだ。
登場人物や銀河の状況、さらには話の巻き戻しまで自由自在。
実はこの世界はジョバンニを演じる、「りく」という現実の青年の妄想の世界だった。
高校時代に親友の死や、友達の裏切り、いじめなどを経験したりくは
大学に入ってからずっと死んだ親友をカンパネラに見立てて妄想にふけっていた。
いつの間にか妄想なのか現実なのかも判別できなくなるぐらいにどっぷりと。
それを見かねたりくの姉がりくを説得を試みる。
姉に呼ばれた高校時代の友人や親友の父親との会話や妄想のシーンを織り交ぜながら、
「人と人との関係」をテーマに話が進んでいく。
そんな感じのお話。
素晴らしかった。
もうその一言に尽きる。
役者陣の演技レベルは全員申し分なく、
自然かつ面白く、そして個性的に各々の役割を担っていた。
たしかこの公演はオーディションでキャストを集めていたはずだが、
良い人選だったと思う。
さらに目を引くのは演出全体のセンスの良さ。
とにかく「綺麗」なのだ。
舞台に配置されたやや斜めになった枠組み、左右のオブジェ。
それだけでもセンスの高さを十分に感じるのだが、
これらを巧く生かした照明効果と役者の配置センスが抜群に良い。
どのシーンも芸術とも言えそうな絵面でこちらの心を掴みにきていた。
音響面も選曲、タイミング、残響効果の使い方、どれも文句なし。
脚本・演出・演技のあらゆる面でレベルの高い、
とてもよく出来た作品だったと思う。
不満に思ったのは、中盤以降がやや冗長気味かなと思ったぐらいか。
実際2時間15分程度の上演時間だったのだが、
終わりそうで終わらない最後の30分には
「あれ?まだ続くの?あ、さらに?」みたいな雑念がよぎってしまった。
自分のまわりのお客さんも同じ気持ちだったようで、ソワソワ感がけっこう伝わってきた。
なんとか2時間で収められなかったものか。
それで今回考えてみたのだが、
実際に上演時間を前説で知らせる団体も多い、
しかし今回のように上演時間を事前に知らせない場合もある。
これはいったいどっちがいいものなんだろうか?
たとえば「上演時間は2時間30分です」ってお知らせした場合、
「けっこう長い芝居なんだ、よーし」と覚悟して腰を据えて見てもらえる反面、
「2時間30分ってことは・・・、あ、もうこれラストシーンだな」みたいな
ネタバレっぽい雑念を観劇中に与えることにもなる。
映画なんかは上映時間を明記しているが・・・うーん、どっちがいいんだろうか。
個人的には2時間越えるなら事前に教えてほしい派かなぁ。
みなさんはどうお考えです?
P.S.
あ、あとサンシャイン水族館にいる魚はちゃんと調べたほうが・・・
ミツクリザメなんてマニアックなサメはともかく、
ジンベエザメほどの大きな魚がサンシャインにいないのは周知の事実なのでは。
これだけこだわりの見える完成度の高い作品なのに、なぜそのへんのツメだけ甘いのか(汗)
【作・演出】
ほさかよう
【キャスト】
多田直人(演劇集団キャラメルボックス)、篤海、古川悦史、川田希、二瓶拓也(花組芝居)、
石黒圭一郎(ゲキバカ)、小玉久仁子(ホチキス)、牛水里美(黒色綺譚カナリア派)、
渡邊とかげ(クロムモリブデン)、鶴町憲、内山正則、上田理絵、中田顕史郎
【日程】
2012年
4月15日(日)~4月22日(日)
【場所】
赤坂レッドシアター
【チケット】
前売 3500円
当日 3800円
平日昼割 3300円
【公式HP】
空想組曲 公式HP
============================
銀河鉄道に乗って銀河を旅するジョバンニ(主人公)とカンパネルラ。
星空の輝きに感動を覚えながら時を過ごす彼らだが、途中から様子がおかしくなる。
ジョバンニの思い通りに事が進みだすのだ。
登場人物や銀河の状況、さらには話の巻き戻しまで自由自在。
実はこの世界はジョバンニを演じる、「りく」という現実の青年の妄想の世界だった。
高校時代に親友の死や、友達の裏切り、いじめなどを経験したりくは
大学に入ってからずっと死んだ親友をカンパネラに見立てて妄想にふけっていた。
いつの間にか妄想なのか現実なのかも判別できなくなるぐらいにどっぷりと。
それを見かねたりくの姉がりくを説得を試みる。
姉に呼ばれた高校時代の友人や親友の父親との会話や妄想のシーンを織り交ぜながら、
「人と人との関係」をテーマに話が進んでいく。
そんな感じのお話。
素晴らしかった。
もうその一言に尽きる。
役者陣の演技レベルは全員申し分なく、
自然かつ面白く、そして個性的に各々の役割を担っていた。
たしかこの公演はオーディションでキャストを集めていたはずだが、
良い人選だったと思う。
さらに目を引くのは演出全体のセンスの良さ。
とにかく「綺麗」なのだ。
舞台に配置されたやや斜めになった枠組み、左右のオブジェ。
それだけでもセンスの高さを十分に感じるのだが、
これらを巧く生かした照明効果と役者の配置センスが抜群に良い。
どのシーンも芸術とも言えそうな絵面でこちらの心を掴みにきていた。
音響面も選曲、タイミング、残響効果の使い方、どれも文句なし。
脚本・演出・演技のあらゆる面でレベルの高い、
とてもよく出来た作品だったと思う。
不満に思ったのは、中盤以降がやや冗長気味かなと思ったぐらいか。
実際2時間15分程度の上演時間だったのだが、
終わりそうで終わらない最後の30分には
「あれ?まだ続くの?あ、さらに?」みたいな雑念がよぎってしまった。
自分のまわりのお客さんも同じ気持ちだったようで、ソワソワ感がけっこう伝わってきた。
なんとか2時間で収められなかったものか。
それで今回考えてみたのだが、
実際に上演時間を前説で知らせる団体も多い、
しかし今回のように上演時間を事前に知らせない場合もある。
これはいったいどっちがいいものなんだろうか?
たとえば「上演時間は2時間30分です」ってお知らせした場合、
「けっこう長い芝居なんだ、よーし」と覚悟して腰を据えて見てもらえる反面、
「2時間30分ってことは・・・、あ、もうこれラストシーンだな」みたいな
ネタバレっぽい雑念を観劇中に与えることにもなる。
映画なんかは上映時間を明記しているが・・・うーん、どっちがいいんだろうか。
個人的には2時間越えるなら事前に教えてほしい派かなぁ。
みなさんはどうお考えです?
P.S.
あ、あとサンシャイン水族館にいる魚はちゃんと調べたほうが・・・
ミツクリザメなんてマニアックなサメはともかく、
ジンベエザメほどの大きな魚がサンシャインにいないのは周知の事実なのでは。
これだけこだわりの見える完成度の高い作品なのに、なぜそのへんのツメだけ甘いのか(汗)
シノハラステージング #54-2 「バックステージ」
【作・演出】
篠原明夫
【キャスト】
川島千加子、佐々木みち代、大場トシヒロ、たけうちまりの、渕井達也、牧野雄一郎、澤口陽子、
浅川芳恵、佐々木緑、穂積宏和、小嶋ひかる、安田莉麻、江村弥恵子
【日程】
2012年
3月30日(金)~4月8日(日)
【場所】
シリウス☆ビー
【チケット】
前売2,500円、当日3,000円
【公式HP】
シノハラステージング公式HP
============================
デパートの屋上で催される様々なイベント。
きぐるみショー、歌のお姉さん、ロックミュージシャンなどなど。
その出演者たちとイベント主催者、売店の人たちが楽屋で繰り広げるドタバタコメディ。
音響担当者の遅刻をごまかそうとして香盤表を変更したことをきっかけとして、
音響オペミスや、急遽用意したキャバ系司会者の場違いな司会進行、
着ぐるみ役者のダウンなどのトラブルが続出する。
しかし始まってしまっているイベントはもう止められない。
なんとかうまく収めようと、メンバーは空回りしながらも全員でがんばる。
そんな感じのお話。
ドタバタコメディとしてよくできた作品だった。
設定もストーリの進行も単純に面白い。
小ネタなんかの言葉のチョイスもセンスがあったと思う。
楽屋裏という狭いスペースで大人数の芝居なのだが、
人の出入りを無理なくこなしていて非常に見やすかった。
登場人物の個性も立っていて、見ていて飽きがこない。
とくに売れないロックミュージシャンの暴走っぷりはすがすがしく、
初登場から10分ぐらい自分のペースでしゃべり続けるシーンは秀逸だった。
個人的に惜しいなとおもったのは、フツーに面白い作品で終わってしまっていたこと。
笑いどころがたくさんあるので終始笑いは起きるのだが、大爆笑がないのだ。
ややウケの連続って感じ。
このへんは役者全体の技量によるものなのではないかと思う。
最高のネタを、最高の声量、最高のトーン、最高の間、最高の表情、最高の絵面で放つ。
この点において、やや甘さが目立った印象を受けた。
もうちょっとこうやれば面白いのにっていうのはけっこうたくさんあった。
これが客席のテンションを最高潮までもっていけなかった要因だと思う。
うーん、惜しい。
あと、ヘンゼルとグレーテルの着ぐるみ劇を楽屋のマイクで即興で演じるシーン。
これがこの芝居の中で一番盛り上がるべき部分のはずなのだが、
残念ながらいまいち面白くなくて失速してしまっていたのが残念。
即興でしゃべっている内容がネタとしていまひとつだったこと、
みんなが悩みつつたどたどしくしゃべるためにテンポが悪いこと、
このあたりから序盤では強かったそれぞれの役の個性が薄まってきたこと、
そのへんが原因かな?
また設定上、この即興に合わせてステージで着ぐるみ役者が演技をしていることになるのだが、
シーンを見ていてもいまいちその絵がイメージで出てこなかったこと。
ムチャクチャな即興のマイク音声に対してのステージ上の反応、お客の反応それぞれが
もう少し描写されているともっと面白くなったのではないかと思う。
面白い作品だったのは間違いない。
でもせっかくなので、より上のレベルの大爆笑オンパレードの最強コメディを目指してもらいたい。
今後に期待。
P.S.
チケットがピラッピラのコピー用紙ってのはちょっと。。。
チケットのクオリティの高い低いは、もちろん芝居の出来とは関係ないものだが。
個人的にはチケットは素敵な空間に入るため、素敵な役者に会うための引換券、
つまり特別な価値のある物だと思ってる。
ただの受付で使う便宜上の紙切れでは決してない。
だからこそ半券を観劇の思い出にとっておく人がいるのだ。
お客さんにエンターテイメントを提供する団体ならば
そのへんは考えてほしかったなと思った。
【作・演出】
篠原明夫
【キャスト】
川島千加子、佐々木みち代、大場トシヒロ、たけうちまりの、渕井達也、牧野雄一郎、澤口陽子、
浅川芳恵、佐々木緑、穂積宏和、小嶋ひかる、安田莉麻、江村弥恵子
【日程】
2012年
3月30日(金)~4月8日(日)
【場所】
シリウス☆ビー
【チケット】
前売2,500円、当日3,000円
【公式HP】
シノハラステージング公式HP
============================
デパートの屋上で催される様々なイベント。
きぐるみショー、歌のお姉さん、ロックミュージシャンなどなど。
その出演者たちとイベント主催者、売店の人たちが楽屋で繰り広げるドタバタコメディ。
音響担当者の遅刻をごまかそうとして香盤表を変更したことをきっかけとして、
音響オペミスや、急遽用意したキャバ系司会者の場違いな司会進行、
着ぐるみ役者のダウンなどのトラブルが続出する。
しかし始まってしまっているイベントはもう止められない。
なんとかうまく収めようと、メンバーは空回りしながらも全員でがんばる。
そんな感じのお話。
ドタバタコメディとしてよくできた作品だった。
設定もストーリの進行も単純に面白い。
小ネタなんかの言葉のチョイスもセンスがあったと思う。
楽屋裏という狭いスペースで大人数の芝居なのだが、
人の出入りを無理なくこなしていて非常に見やすかった。
登場人物の個性も立っていて、見ていて飽きがこない。
とくに売れないロックミュージシャンの暴走っぷりはすがすがしく、
初登場から10分ぐらい自分のペースでしゃべり続けるシーンは秀逸だった。
個人的に惜しいなとおもったのは、フツーに面白い作品で終わってしまっていたこと。
笑いどころがたくさんあるので終始笑いは起きるのだが、大爆笑がないのだ。
ややウケの連続って感じ。
このへんは役者全体の技量によるものなのではないかと思う。
最高のネタを、最高の声量、最高のトーン、最高の間、最高の表情、最高の絵面で放つ。
この点において、やや甘さが目立った印象を受けた。
もうちょっとこうやれば面白いのにっていうのはけっこうたくさんあった。
これが客席のテンションを最高潮までもっていけなかった要因だと思う。
うーん、惜しい。
あと、ヘンゼルとグレーテルの着ぐるみ劇を楽屋のマイクで即興で演じるシーン。
これがこの芝居の中で一番盛り上がるべき部分のはずなのだが、
残念ながらいまいち面白くなくて失速してしまっていたのが残念。
即興でしゃべっている内容がネタとしていまひとつだったこと、
みんなが悩みつつたどたどしくしゃべるためにテンポが悪いこと、
このあたりから序盤では強かったそれぞれの役の個性が薄まってきたこと、
そのへんが原因かな?
また設定上、この即興に合わせてステージで着ぐるみ役者が演技をしていることになるのだが、
シーンを見ていてもいまいちその絵がイメージで出てこなかったこと。
ムチャクチャな即興のマイク音声に対してのステージ上の反応、お客の反応それぞれが
もう少し描写されているともっと面白くなったのではないかと思う。
面白い作品だったのは間違いない。
でもせっかくなので、より上のレベルの大爆笑オンパレードの最強コメディを目指してもらいたい。
今後に期待。
P.S.
チケットがピラッピラのコピー用紙ってのはちょっと。。。
チケットのクオリティの高い低いは、もちろん芝居の出来とは関係ないものだが。
個人的にはチケットは素敵な空間に入るため、素敵な役者に会うための引換券、
つまり特別な価値のある物だと思ってる。
ただの受付で使う便宜上の紙切れでは決してない。
だからこそ半券を観劇の思い出にとっておく人がいるのだ。
お客さんにエンターテイメントを提供する団体ならば
そのへんは考えてほしかったなと思った。
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