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日々是劇評

関東圏内で観てきた舞台について率直に感想を書いています。
 自分用の観劇備忘録みたいなもんなんで遠慮なく辛口な批評もしています。
※サイト移転しました。

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47ENGINE 2012冬公演 「Same Time Next Year~セイムタイム・ネクストイヤー~」

【作】
バーナード・スレイド

【訳】
青井 陽治

【演出】
笹浦 暢大(うなぎ計画)

【キャスト】
鈴木 利典(扉座)、三浦 麻理恵(47ENGINE)

【日程】
2012年11月21日(木) ~ 25日(日)

【場所】
新宿タイニイアリス

【チケット】
前売・当日 3,000円
全席自由席

============================

バーナード・スレイドの名作。
1975年にニューヨークで上演され人気を博し、
日本でも加藤健一事務所などが何度か再演している2人芝居。

1951年、ひょんな偶然から出会ってしまったジョージとドリス。
舞台は2人とも家庭を持つ身でありながら初めての不倫をしてしまったその翌朝から。
最初は相手を探りながらのたどたどしい会話をしていた2人だが
お互いの家庭のことを話していくうちに意気投合、
これから毎年同じ日に同じ場所で会おうという約束をする。
そしてその約束は守られ、25年間毎年同じホテルで密会を続けていくことに。

この作品ではシーンを6場に分けて、出会い、5年後、10年後、・・・25年後、と
5年ずつ時間の経過をさせている。


以上がざっくりとした概要。


途中に休憩を挟む2時間半の公演だったが、
率直に面白かったと思う。

ジョージはどこか頼りなくて、最初はドリスを警戒して嘘をいっぱいついていたり、
子供からの歯が抜けたという電話に罪悪感を覚えて焦ったりしている。
しかし性的不能者になってしまったり、最愛の息子が戦争で死んだり、
様々な問題に直面し向き合うことで最終的にはこれ以上ないぐらいに
立派な一人の男性として成長していく。

一方ドリスも最初はちゃらんぽらんな雰囲気を持っているが、
3人の子供を抱えながらも大学に進学し、会社を起業。
経済的にも精神的にも自立した立派な女性に成長していく。

やはり登場人物が成長していく脚本はおもしろい。
2人の25年間の姿を見せるという構成もあってか
特にこの脚本はその成長の様が顕著なために、
登場人物への感情移入が非常にしやすいのだ。

2人の25年間の姿を2時間半かけて見せられた後の
プロポーズシーンは否が応でも応援したくなる。
プロポーズ自体は残念ながら失敗に終わるが、
結果的に2人にとって最良の結果でハッピーエンドになるラストには
誰もがほっこりと温かい気持ちになるであろう。

あ、残念な点が一箇所だけあった。
脚本的にはジョージとドリスが対等の2人芝居のハズなのだが、
終始ジョージがシーンを引っ張っていた感が強かったこと。
「ジョージとドリスの物語」ではなく、
「ジョージ物語」に近寄ってしまっていたのはもったいなかったかな。
惜しい。


「セイムタイム・ネクストイヤー」で検索をかけると
やはり毎年毎年どこかでこの脚本の公演が行われている。
これからも色んなジョージとドリスを観てみたいものだ。
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