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日々是劇評

関東圏内で観てきた舞台について率直に感想を書いています。
 自分用の観劇備忘録みたいなもんなんで遠慮なく辛口な批評もしています。
※サイト移転しました。

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劇団宇宙キャンパス19th act 「つきあたりを見上げれば…」

【作・演出】
小林ともゆき

【キャスト】
A日程
佐藤祐治、小林真弥、柳瀬翼、芳賀信吉、 石戸サダヨシ、脇本昌彦、キムラシゲオ、
平元佳奈、塩崎こうせい(X‐QUEST)、大多和愛子(FEVER DRAGON NEO / MediaFactory)、
玉渕正紀、かわもとゆうき、立石亮、かわらじゅん(オフィスジョイ)、宮崎優美、
吉田弥生、SUMIO(Re:Play)、品川知美、神越夢美子(ベストポジション)、
えんどうたいと、谷口洋行、鎌田英幸

B日程
菊田健吾、キムラシゲオ、上岡一路、弦巻秀人、田口暁子、平元佳奈、
大田原りな、柳橋龍、岡本弘実、一石よしふみ(JACKPOT)、
美濃宏之(劇団東京ルネッサンス)、安見謙一郎(UDATSU)、矢野和明、
弥浦ちえ(BuddySystem)、田代ナオ(帝京大学ヴィクセンズシアター)、
吉村和紘(㈱マック・ミック)、尾鷲知恵(マグネシウムリボン)、
仲澤剛志、渡辺ルナ、小林勝弥(薫風武隊)、鈴木俊哉、
山本ともだち(バッカマンズ)

【日程】
2013年4月4日(木)~10日(水)
全10回公演

【会場】
吉祥寺シアター

【チケット料金】
前売り券 3,000円
当日精算券 3,300円
当日券 3,500円
学割 2,000円(高校生以下・要学生証提示)
リピーター割引 2,000円(半券持参)

【公式HP】
http://uchucan.web.fc2.com/

==========================


とある繁華街の隅にたたずむ寂れた喫茶店でのお話。
そこはグータラな従業員たちが働いていて、
訪れるお客もゲイバー務め、売れない芸人、ギャル、キャバ嬢、ヤクザなど
一風変わった人種ばっかり。

お世辞にも喫茶店として立派とは言い難いお店だったが、
みなそれなりに楽しくドタバタの毎日を送っていた。

そこにタチの悪いホストとそれに騙されているキャバ嬢がやってくる。
そのキャバ嬢の友人が彼女をなんとか助けてほしいと訴え、
店員とお客みんなで協力、うまく解決する。

また平穏な日常が流れるかと思いきや、
そこにお店をカジノにするために別の大物ヤクザが乗り込んでくる。
すでにオーナーとは話がついていて、喫茶店の閉店を強要されてしまう。
店を愛している店員と客はなんとか店を守ろうと画策するが、
結局はうまくいかず、店のケツもちヤクザが大物ヤクザを殺害(?)してしまう。
店は結局閉店へ。

しかしそれから幾らかの時が過ぎ、また新しくお店を開くことに。
懐かしのメンバーが集まっていい感じで大団円。


まぁ、流れとしてはだいたいこんな感じのストーリー。


いくらなんでも脚本が陳腐すぎると思った。
プロット書いてんのかなコレ。
いきなり頭からノープランで書き出したような陳腐さ。

20人以上も登場人物がいるのに人間関係の描写は浅く、
おもしろおかしい人達とりあえず並べてみましたって印象を受けた。
放り込んでくるネタも、ややウケかスベッてるものが多くてイマイチ。

前半のキャバ嬢を救う話と後半の乗っ取り騒動が完全に独立してるのも違和感があった。
2つのエピソードが全く連携していなくて、2本立てオムニバス公演見せられた感じ。
こんなだったら、どっちかに絞って膨らませたほうが良かったのではないだろうか。
要素を詰め込みすぎてグダグダになってる失敗はいっぱい観てきたが、
エピソードの連携が全くなってなくてグダグダになってるパターンは珍しい。

あと主人公のマサキに全く共感できなかったのが痛い。
「頭が良くなくてむこう見ずで自分の信じたことに真っ直ぐ突き進む」ってだけならいのだが、
そこに「身勝手さ」と「都合の良さ」と「思いやりのなさ」が入っているため、
どこからどうみても完全にゆとり全開の「ヤな奴」でしかないのだ。
状況を読まずにあれは嫌だ、これは嫌だ、って反抗ばかりしていて、
でも行動は人頼みで自分自身の力ではなにもしない。
そんな人間ががラストシーンでどんな素晴らしい独白をしたところで
お客はシラけるばかりだ。


そしてラストシーン。
なんであっさりお店復活・・・?

あれだけ悲壮感たっぷりに解散していったのに。
何か大事なセリフ聞き漏らしたのかなと思ってこりっちの感想を眺めてみたが、
やはり皆同じような印象を受けていた。

2時間超えで、正直削れるシーンも多かったのに、なんで結末がこんな描写不足なんだろうか。
この理不尽なハッピーエンド、登場人物がテンション高く喜べば喜ぶほど
こちらにはキツネにつままれたような後味の悪さが・・・。

しかも後から知ったのだが、この作品は再演らしい。
もし初演でもラストシーンが同じ展開だったのであれば、
アンケート等で同じような否定的な意見がいっぱい寄せられていただろうし、
脚本家以外の劇団メンバーもこの部分に疑問を持たないわけはないと思うのだが。
再演なのに何も練らずにこれを提出してきたのであれば、劇団としての在り方に失望する。

さらに厳しい言い方になるが、そもそもこの脚本、全体的なクオリティが低過ぎる。
はっきり言ってこの本は「再演するに値する本」でないと思う。
なぜ再演しようってことになったのだろうか。


店長役や、ヤクザの兄貴分のほう(ケツ持ち側と広域側の両方とも)あたりは
個人的にその演技に好感を持てたし、
セットは豪華で、オープニングの映像と役者のコラボも良質。

良いところもあっただけに余計に残念に思う作品だった。

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劇団宇宙キャンパス 17th act 「さんせっとぶる~っす!」

【作・演出】
小林ともゆき

【キャスト】
◆AB共通
小林勝弥(薫風武隊)、石戸サダヨシ

◆A
小林真弥、柳瀬翼、菊田健吾、弦巻秀人、脇本昌彦、佐藤祐治、原田絵理(劇団DarkMoon)、
山本ともだち(D→Style)、高橋千夏、弥浦ちえ(Buddy System)

◆B
キムラシゲオ、芳賀信吉、上岡一路、福澄亜紀子、小林ともゆき、児玉尚幸、
玉渕正紀、和田元気、田代ナオ(帝京大学演劇部ヴィクセンズシアター)、安達あいら

【日程】
2012年
3月28日(水)~4月1日(日)

【場所】
Art Theater かもめ座 

【チケット】
前売2,800円、当日3,000円

【公式HP】
劇団宇宙キャンパス公式HP

============================

場所はとある車メーカー工場の独身社員寮の売店スペース。
真面目で口うるさい寮長、腕っ節の強いベテラン、見栄っ張り、風俗好き、
ヤンキー新入社員(実はフリ)、努力しないミュージャン志望、
ノーテンキな中国人、などの個性的な社員たちと、
売店の姉ちゃん、本社社員、BL好き女子高生が繰り広げる日常の物語。
寮長が退職したり、ミュージシャン志望の社員が事故で指を失ってしまったり、
いろんな出来事を経て、それぞれが自分の人生を模索していく。

そんな感じのお話。

何かに対して夢を持って取り組んでいるか、
夢持たないまま楽しむのはダメなのか、
そんなテーマを登場人物たちの会話の中に盛り込んでいる。

だがそのテーマも押し付けがましい感じはなく、
ナチュラルにこそっとこちらに染み込むように伝わってきてくれて好感が持てた。
芝居のメッセージ性って、これぐらいのレベルにしてくれたほうが見てて気持ちいいね。

シチュエーションも話の展開も素直に作られていて
見終わった後はほっこりできる感覚があって楽しめた。
そのへんはさすが10年以上やってる劇団だなってところ。


ひとつ気になったのは騒がしさ。

小屋のサイズに対して役者の声量のレベルがとても大きかったので、
日常会話シーンがものすごく不自然に見えてしまっていた。
冒頭からずっとそんな調子で、話に入り込む上では大きな障害に感じた。

さらには大人数で騒ぐシーンになると自分の声をかき消されまいと力が入るのか、
その役者たちの声のボリュームはさらにUP。
セリフを被せまくっている構成になっていたのもあって、すごく見辛く聞き辛い。
大学生が居酒屋でギャーギャー騒いでいるような、見るに耐えない絵面になってしまっていた。
しかも劇中そんなシーンが非常に多いのだ。
うーん、もうちょっと整えて「魅せれる騒がしさ」にしてほしかった。


劇団の目指しているカラーとは違うかもしれないが、
個人的にはもうちょっと写実的に作ってみたら面白いかもと思った。
セリフをポンポン速いペースで投げ合っての1時間45分の芝居だったが、
もうちょっと間を大事にした2時間の芝居にしてもいいと思う。
実際、なんでその会話を早口でリズミカルに投げ合っちゃうの、みたいなシーンは多かった。

脚本的には会話劇だけで十分に見せれるようなお話だったし、
笑いもエンタメエンタメしているより、会話の妙で笑わせても良かったのでは、と。
そういう演出バージョンも見てみたい。


・・・あとこれまた個人的な意見なのだが、
もし「誰もが憧れるアイドル系美少女」の役を演じる女優がブサイクだったとき、
自分は光の速さで冷める人である。
(松尾スズキもそんなようなことをコラムで書いていた)

なんと今回は珍しく逆パターンで、
「女として頭数に入れようもない、口うるさい乱暴なババア呼ばわりされる女性」を
普通に綺麗な女性が演じていたのだ。
(自分はAキャスト版をみたが、Bキャスト版のほうをネットでチェックしてみるとこちらも綺麗な人)

まぁ、「美人役をブサイクな女優が演じる」に比べるとダメージははるかに少ないのだが、
登場人物たちにこれでもかというぐらい女扱いされないシーンがあったため、
やはり劇中での違和感はかなり大きかった。

個人的にはこのへんの違和感もなんとか排除してほしい派です。
このあたりのことツッコむといろんな物議を醸しそうでアレだけどもね(笑)
あ、ホントあくまで個人的意見なんで、失礼に感じた人いたらスイマセン。




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